AI画像豆のリゾット
豆と米で作る、シンプルで優しい味わいのイタリア風リゾット。
材料
作り方
そら豆の薄皮をきれいにむきます。
鍋に水を入れて沸騰させ、そら豆が柔らかくなるまで茹でます。
水を切り、そら豆をボウルに取り分けておきます。
野菜ブイヨン(500ml)を用意します。
玉ねぎの半分を包丁で細かく刻みます。
刻んだ玉ねぎをソテーパンに入れ、柔らかくなるまで炒めます。
米を加え、透明になるまで数分炒めます。
白ワインを加え、完全に蒸発するまで煮ます。
リゾットを混ぜながら、お玉一杯分の野菜ブイヨンを注ぎます。
ブイヨンが吸収されるのを待ち、米が芯まで火が通るまで少しずつブイヨンを足していきます。
茹でたそら豆を加え、優しく混ぜ合わせます。
塩と黒こしょうを味を見ながら加えます。
パセリと玉ねぎのスライスを添えて盛り付けます。
変更点
リゾット用米をリゾット用米に、白ワインを白ワインに置き換え、豆は皮むきの手順からそら豆としました。
リゾットというのは、結局は「米にスープを少しずつ飲ませる料理」です。そら豆が主役ですが、成否を分けるのはそこではなく、米の炊き方です。米を研いで水分を含ませてから炊く普通のご飯とは逆で、ここでは米を乾いたまま油で炒め、表面をコーティングしてから水分を与えていきます。だから米が崩れず、外は柔らかく中心にわずかな芯が残る。これがリゾットの「アルデンテ」で、お粥との境界線です。
火加減については「中火」と言われても何の役にも立ちません。玉ねぎを炒める段階は、焦げる手前の温度、つまり油がゆっくり泡立つくらいです。そこから金色になるまで、焦げ茶色ではなく金色です。焦がすと苦みが出て、ブイヨンの味を壊します。米を加えたら少し強めてワインのアルコールを飛ばし、その後ブイヨンを足す段階は逆に弱めます。強い火でブイヨンを一気に吸わせようとすると、米の表面だけ煮えて芯が生のまま残ります。これが「芯が硬い」の本当の原因で、火が弱いせいではなく、強すぎるせいです。
ブイヨンは一度に全部入れないことが肝心です。お玉一杯ずつ、吸われたら次を入れる。これは儀式ではなく、米の中心まで均一に水分と熱が届く時間を作るためです。急いで鍋ごと水に沈めても米は均一に炊けません。辛抱もここでは材料のひとつです。混ぜる手を止めず、鍋のそばに立っていること、それがこの料理の「隠し味」です。
俗説をひとつ。「リゾットは強火でとにかくかき混ぜれば早く仕上がる」と言う人がいます。でも違います。なぜなら、強火で水分を急に蒸発させると、米の表面のでんぷんが固まる前に外側だけ崩れて、べちゃっとした仕上がりになるからです。とろみは時間をかけて米からでんぷんが染み出すことで生まれるもので、火力で作るものではありません。
米はリゾット用の品種を使います。これは粘り気が強いのではなく、でんぷんの構造上、外側が早く柔らかくなっても中心が長く芯を保つ米です。普通の日本のご飯用の米で代用すると、吸水が早すぎて、ブイヨンを吸わせる前にすでに柔らかくなりすぎます。もし手元にリゾット用の米がなければ、基準は「一粒が長く茹でても真ん中に硬さを残せるかどうか」です。短粒種でも研がずに使えば近い結果が出ますが、研いでしまうと表面のでんぷんが落ちて、とろみが出にくくなります。
そら豆は皮をむいてから茹でます。薄皮を残すと食感が渋く、口の中で豆とスープの一体感を壊します。茹でる温度は沸騰、つまり泡が鍋底から勢いよく上がっている状態です。豆が柔らかくなったかどうかは時間ではなく、指で挟んで潰れる手前、折れずにしなる感触で判断します。そら豆が手に入らない季節や場所では、同じ大きさの豆、例えば枝豆や冷凍のそら豆で代えられます。基準は「茹でて潰れない硬さを保つ豆」であることです。
玉ねぎは半分を刻んで炒め、残り半分は生のままスライスして仕上げに添えます。この二つの役割は違います。炒めた玉ねぎは甘みを出してブイヨンに溶け込む土台で、生のスライスは食感と香りの対比を加える仕上げです。玉ねぎがなければ同じ属のねぎやエシャロットで代用できますが、基準は「炒めて甘みが出る、辛みの少ない根菜」であることです。
白ワインは酸味を加えて、ブイヨンの重さを軽くする役目です。アルコールが完全に飛ぶまで煮るのは、生のアルコール臭さを残さないためで、これは時間よりも「鍋から立つ匂いがワインの匂いでなくなるまで」で判断します。酒を使わない場合は、同量の水に少量の酢かレモン汁を加えたもので近い効果が出ます。これは代用というより、酸味という役割を別のものに置き換えているだけです。
野菜ブイヨンは市販でも自家製でも構いませんが、塩分濃度に差があるので、味見して塩を加える順番を最後に回す理由はここにあります。ブイヨンがすでに塩辛ければ、最後の塩はほとんど要りません。パセリは香りの仕上げで、なければ他の青い香草でも構いませんが、基準は「火を通さずに香りが飛ばない柔らかい葉」であることです。
オリーブオイルは炒める油として使いますが、家庭用コンロでは鍋底全体に熱が均一に回りにくいので、油を少し多めに入れて鍋肌に膜を作ると、玉ねぎが焦げる場所と生の場所に分かれるのを防げます。これは贅沢のためではなく、普通の家庭の火力の癖を補うための工夫です。