AI画像ズッキーニとベーコンのサンシャインパイ
ズッキーニ、リコッタ、ベーコンを包んだ太陽の形のパイ。切り込みを入れて花びらのように開くのが見どころです。
ラベルは材料から自動的に判定されており、誤りが含まれる場合があります。気になる方はパッケージをご確認ください。
材料

作り方
ズッキーニを洗って両端を切り落とし、おろし金ですりおろす。
ズッキーニにリコッタチーズとベーコンを加え、よく混ぜる。
卵を1個割り入れ、塩・黒こしょう・ナツメグをお好みで加えて再度混ぜる。
プロヴォローネを小さな角切りにして具材に加える。
天板にパイシートを1枚広げ、直径約12cmのボウルを使って中央に円の目印をつける。
ズッキーニとリコッタの具材を中心部と周囲に、中心から1〜2cm、外側の縁から1〜2cm離して広げる。
もう1枚のパイシートをかぶせ、中央の具材部分の輪郭と外側の縁をしっかり押さえて密閉する。
ナイフで16等分の切り込みを入れる。中心からは切り離さず、まず4等分、それぞれをさらに4等分する。
それぞれの切り込んだ部分を45度ひねり上げて、具材が見えるようにする。
残りの卵を溶いて生地全体に塗り、中央にケシの実を散らす。
180℃に予熱したオーブン(コンベクション)で約20〜25分、きつね色になるまで焼く。
23 分
太陽みたいな形をしたパイだと思ってください。中心から光が差すように16枚の花びらを立てて、中の具が見える。見た目の仕事の8割は、生地を閉じる工程と切り込みの正確さで決まります。具のおいしさは二の次です。まず形が崩れたら、もう太陽には見えません。
成否を分けるのはズッキーニの水分です。すりおろしたズッキーニは見た目以上に水を抱えています。これを絞らずにリコッタと混ぜると、生地を閉じる前から具がゆるみ、オーブンの中で蒸気になって生地を内側から湿らせます。パイシートの層が油脂の薄い膜で分かれているからこそサクサクするのに、水蒸気はその膜を壊してしまう。だから本当は、ズッキーニは塩を少し振って10分ほど置き、出てきた水をしっかり絞ってから使うのが筋です。レシピにその一文はありませんが、理屈はそこにあります。
二つ目の分かれ道は、縁をどれだけ丁寧に押さえるかです。中心の円の輪郭と外側の縁、この二箇所が甘いと、焼いている間に生地が膨らんで具が外に押し出されます。パイシートが膨らむのは中の水分が気化して層を押し上げるからで、これは「イースト不使用」のパイシートでも起きます。ベーキングパウダーではなく油脂と水の層構造が膨らみの正体です。だから接着は指の腹でしっかり、気持ち強めに。
パイシートは2枚使いますが、下の1枚は器、上の1枚は蓋だと考えてください。市販のイースト不使用パイシートは、バターかマーガリンを折り込んだ層が焼成中に水蒸気で持ち上がってサクサクになる仕組みです。だから冷えたまま扱うのが前提で、常温で柔らかくなった生地は層が崩れて膨らみが鈍くなります。自分で層を作る自信があるなら手作りでも構いませんが、家庭のコンロでは折り込みの温度管理が難しく、市販品に頼るのは合理的な選択です。
ズッキーニは3本、皮をむかずにすりおろします。皮に近い部分に味と色があるからで、むいてしまうと具が白っぽく水っぽい印象になります。前段で触れた水分の問題はここで解決してください。すりおろした後、塩をひとつまみ振って10分置き、手で握って水を絞る。これをやらないと、具は美味しくても形が崩れます。
リコッタチーズ250gは、具をまとめる接着剤の役目です。水分が少なく脂肪分が穏やかなチーズなら代用できます。カッテージチーズを使うなら、ざるで余計な水気を落としてから。クリームチーズで代えると脂肪分が強すぎて、焼いたときに油が分離しやすくなります。
ベーコン100gは、脂の風味とわずかな塩気を具全体に行き渡らせる役です。薄切りを細かく刻んで使えば、火の通りが均一になります。厚切りのままだと、周りの具が焼けても中心が生っぽく残ることがある。ベーコンがなければ、生ハムを塩気の目安に使っても構いませんが、脂の量は減るので、油脂を少し足すか、その分は我慢するかです。
プロヴォローネ100gは小さな角切りにして、焼いたときに溶けて具材同士をつなぐ役目です。モッツァレラでも同じ働きをしますが、水分が多い分、前段の水分対策がより重要になります。溶けて糸を引くタイプのチーズという基準で選べば、手元にあるものでだいたい間に合います。
仕上げの卵液とケシの実は見た目と香りの仕事です。卵は生地の表面のでんぷんと脂肪を熱で固めて、きれいな焼き色の膜を作ります。これを塗らないと、同じ180℃でも色づきが鈍く、太陽というより月に見えてしまいます。ケシの実は風味というより視覚的な点描で、なければ白ごまでも違和感はありません。オーブンは家庭用の小さめのものを想定しているなら、天板の中心に置き、20分を過ぎたら目を離さないこと。きつね色は時計ではなく目で判断するものです。縁が先に濃い茶色になりかけたら、それはもう「きつね色」の先にいる証拠です。
ここで一つ、俗説を退けておきます。「パイはオーブンを高温にすればするほどサクサクになる」と言う人がいます。でも違います。なぜなら、温度が高すぎると表面だけが先に固まり、中心の水分が抜ける前に層が焦げるからです。180℃という温度は、層をゆっくり持ち上げながら、同時に中の具にも火を通すための折り合い点です。辛抱して20分を見守ること、これも材料のひとつだと思ってください。